【リアルタイムの進捗確認】新聞社の広告営業における進捗管理システムをGoogleスプレッドシートで構築

依頼主新聞社(法人)
企業規模従業員数 約300名
相談内容・新聞広告の営業社員が30名おり、複数拠点に分かれている。
全社的な営業進捗管理ができておらず、リアルタイムで進捗状況が把握できない
・毎週の会議で営業社員が集まり、口頭で営業進捗状況を報告している。
営業進捗状況を全社で一元管理する仕組みを、なるべくお金をかけずに実現したい
支援内容① Googleスプレッドシートでの一元管理を提案
② 全社・各拠点・各人の管理シートのフォーマットを作成
③ スマートフォンやノートPCなど、外出先からでも進捗状況を入力できる仕組みを作成
④ プログラム(GAS)で、全社・拠点別・広告別に自動集計できる仕組みを作成
成果・結果管理者がリアルタイムで進捗状況を把握できるようになった
・営業会議における、口頭での営業進捗報告が効率化された。
スマートフォンやノートPCを使い、出先で営業進捗を入力できるようになり、報告漏れが減少した
・他の営業社員と進捗状況を共有できるため、営業訪問が遅れたり漏れたりしている社員へのフォロー体制が整った。
当支援について【ご支援の背景】
各人が進めている業務の進捗状況を、一覧で管理したいという要望は非常に多いです。

しかし、その一元管理には以下のようなハードルがあります。
・ITツールを導入したいが高価なため、費用対効果を考えると導入しにくい…
・自社で管理方法を検討してみたものの、何を・どのように管理すれば良いか分からない…
・各人, 各拠点で管理している場合がるものの、管理方法がバラバラで統一するのが難しい…

当該企業様も同様のお悩みを持っておられました。


【ご支援のポイント】
今回のご支援のポイントは2つあります。
① 既に管理表を独自作成している社員の存在
② 必要最低限の管理項目選定


【① 既に管理表を独自作成している社員の存在】
当該企業様の場合、営業社員の中に高度なExcel知識を持っている方がおり、その方が自分用の進捗管理として使用している管理表がありました。
そこで、その方の管理表をベースにして、Googleスプレッドシートを活用することで、クラウド上で全社情報を一元管理することにしたのです。

ただ、広告数や広告主の数は多く、管理する案件数は年間で数2万件にもおよびます。
管理項目、集計数値、運用方法の簡素化、各営業社員の入力方法の簡素化など、「いかに簡単な入力と管理で、膨大な案件をリアルタイムに管理するか?」が大きな課題となりました。


【② 必要最低限の管理項目選定】
様々な管理項目や管理指標がありますが、全てを管理しようとするとシステムが複雑になり、「管理表の管理」も複雑になってってしまいます。
そうなると、入力する営業社員の手間も増えると同時に、管理表に何か不具合が起きた場合に改修が難しくなるというデメリットもあります。

今回のポイントは、
1.管理項目を最低限に抑え、営業社員の入力の手間を軽くしたこと
2.GAS(Google App Script)というプログラムで集計を自動化したこと
3.手入力の領域と、関数・GASで処理する領域を視覚的に分けたこと
にあります。

これによって、営業社員の日々の入力作業はシンプルになり、管理者も情報を一覧できると共に、意図しない操作で管理表が崩れてしまうリスクを軽減しました。

Googleスプレッドシートは、無料でも活用できる便利なクラウドツールです。
管理項目を明確にし、管理手法さえ考えることができれば、便利に情報管理の仕組みを実現できます。

投稿者プロフィール

小西 貴大
小西 貴大中小企業診断士・事業承継士
マニュアル制作会社に13年勤め、300種類以上の業務マニュアル制作や、ドキュメント制作システムの開発に従事。マニュアル整備による教育の自動化、IT導入によるPC作業の自動化により、年間640時間の残業削減実績を持つ。2024年に中小企業診断士を取得し、2025年に独立。「工数削減による利益向上」を支援するため、業務効率化や業務仕組み化のコンサルティングサービスを提供している。