【月16時間→月2時間】ホテル清掃従業員の勤怠管理と給与計算をGoogleスプレッドシートで87.5%削減

依頼主ホテル清掃事業(法人)
企業規模従業員数 28名
相談内容・清掃担当者25名(主にアルバイト)が、契約している2つのホテルへ出向いて清掃業務をしている。
・清掃担当者は直行直帰のため、勤怠は経理担当者へ個別にLINEで連絡をしている。
・経理担当者は個別で送られてきた勤怠をExcelに記録し、月末に給与計算を行っている。
・毎日の勤怠記録、月末の給与計算の対応に、毎月16時間かかっており負担になっている。
・お金を掛けず、慣れたExcelを使って、効率的な仕組みを作りたい。
支援内容・清掃担当者はLINE連絡をやめ、Googleフォームで勤怠を送信するように変更。
・経理担当者はExcelをやめ、Excelと操作性が似ているGoogleスプレッドシートで管理するように変更。
・Googleフォームで送信された勤怠データは、Googleスプレッドシートに自動で蓄積
・その勤怠データを基に、自動で給与計算するような関数とプログラム(GAS)を作成
成果・結果・経理担当者:日々の勤怠データをExcelに転記する作業が、月3時間から0時間に。
・経理担当者:月末に勤怠を集計してシフトと照合する作業が、月8時間から1時間に。
・経理担当者:月末に清掃作業者ごとの給与計算をする作業が、月5時間から1時間に。
当支援について【ご支援の背景】
当該企業様は、関西でホテル清掃事業を行っています。
事業内容は、契約したホテルに従業員を派遣し、客室におけるベッドメイクや清掃などを代行するサービスです。

今回の課題は、ホテルへ派遣する清掃担当者の勤怠管理にありました。

清掃担当者は25名おり、土日も含めたシフト制で勤務しているため、担当者ごとの勤怠管理が複雑です。
また、勤怠は清掃担当者がLINEを使って個別に経理担当者へ連絡していたことから、経理担当者がバラバラで送られてくる勤怠を集計する作業に手間と時間がかかっていました。

また、清掃担当者は主にアルバイトであるため、個々に時給や交通費が異なり、それらを勤務日数や勤務時間と照合して給与計算することにも苦労されていました。


【課題解決への要望】
今回のご支援において、企業様からは以下の2点を要望されました。
①有料のITツールは使用せず、無料で効率化・自動化したい。
②今はExcelで集計しているため、Excelと似たGoogleスプレッドシートを使いたい。

IT活用やDX化において、中小企業様から多い要望が「なるべくお金をかけたくない」というものです。
確かに、ITツールを導入しても、どれだけ効果があるか分からないし、利用が定着するかも読めないため、投資するのに躊躇してしまう気持ちは分かります。

一方で、Googleのような大手IT企業が出している無料サービスを使うことで、「無料・安全・快適」な仕組みを構築することもできます。したがって、要望される仕組みや機能に応じては、無料サービスを活用するのもひとつの手段です。

今回の場合、実現したい要望がGoogleフォームとGoogleスプレッドシートで実現できると判断し、企業様のご要望通り仕組み作りをすることになりまし。


【ご支援のポイント】
今回のご支援が成功した秘訣は2つあります。
① 作業手順が明確であったこと。
② 従業員の手間が増えなかったこと。


【① 作業手順が明確】
ITツールやプログラムで業務を効率化・自動化するには、一定のルールが必要です。
コンピュータは人間と違って融通が利かないため、前もってルールに従った指示(関数・プログラム)をする必要があります。

当該企業様の場合、清掃担当者から経理担当者へ勤怠データが送られる流れと、勤怠データや時給・交通費のデータなど、すべてのデータの流れと基準が明確でした。

したがって、その流れに沿って仕組みを作り上げ、給与計算に必要な関数やプログラムを実装することで、要望通りの機能が実現しました。


【② 従業員の手間が増えない】
ITツール導入の障壁のひとつに、「これまでの作業が変わってしまう…」という問題があります。

これまでアナログで行っていた作業は、非効率であっても慣れてしまっているため、不便さを感じない人が多いです。
一方、ITツールを導入することでいくら効率的になったとしても、これまでの作業方法が大きく変わってしまうと、「うわぁ…新しいやり方覚えるの面倒くさい…」と思ってしまうのが人間の性です。

今回の支援では、『なるべく手間をふやさないこと』を最優先に仕組みを考えました。

これまで清掃担当者は、スマホのLINEで勤怠情報を経理担当者に送っていました。
したがって、スマホ使用はそのままに、変更したのは使用するアプリケーションをLINEからGoogleフォームに変更するだけにしました。また、操作手順も増えてはいけないため、「日付・名前・開始時間・終了時間・勤務場所」を選択して送信するだけの、シンプルなアプリケーションにしました。

そうすることによって、これまではLINEの文字で「〇月〇日、〇時から〇時まで、〇〇ホテル」と入力していた手間が減り、5つの項目をポチポチと選択するだけで送信できるようになりました。
結果的にアプリケーションの移行はスムーズに完了し、アプリ完成の翌日から清掃担当者の方々に使っていただけるようになりました。

また、経理担当者の方に至っては転記作業や集計作業から解放され、自動計算された勤務時間と給与金額を確認するだけになったため、この仕組みを活用いただけているのは言うまでもないと思います。