厚生労働省 業務改善助成金とは?申請条件・金額・スケジュール

業務改善助成金は、ものづくり補助金やIT導入補助金と並び、中小企業・小規模事業者が使える代表的な国の助成制度です。ただし、経済産業省系の補助金とは異なり、厚生労働省が所管し、「事業場内最低賃金を引き上げること」を条件に設備投資の一部を助成する仕組みです。賃上げと業務改善を同時に進める中小企業にとっては、他の補助金とは独立して活用できる強力な選択肢になります。
この記事では、中小企業診断士として補助金申請支援に携わってきた立場から、令和7年度業務改善助成金を対象に、コース区分・助成上限額・助成率・申請スケジュール・対象経費・申請手順までを、厚生労働省の公表情報に基づいて整理します。
ℹ️ 本記事は、令和7年度の制度内容を整理した参考情報です。
目次
業務改善助成金とは
まずは制度の目的と全体像を押さえておきましょう。業務改善助成金は、他の補助金とは設計思想が大きく異なります。
制度の目的
業務改善助成金は、事業場内で最も低い時給(事業場内最低賃金)を一定額以上引き上げ、かつ生産性向上に資する設備投資等を行った中小企業・小規模事業者に対して、設備投資等にかかった経費の一部を助成する制度です。
ものづくり補助金やIT導入補助金が「事業計画の革新性」や「ITツールによるデジタル化」に主眼を置くのに対し、業務改善助成金は「賃金引上げ」が助成の前提条件になっています。賃上げ原資を確保するために生産性を上げる、その生産性向上のための設備投資を国が支援する、という流れが制度の建付けとなっています。
基本情報(令和7年度)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 業務改善助成金 |
| 所管 | 厚生労働省 |
| 窓口 | 各都道府県労働局(雇用環境・均等部/室) |
| 対象者 | 中小企業・小規模事業者 |
| コース区分 | 30円/45円/60円/90円の4コース |
| 助成上限額 | 最大600万円(特例事業者・90円コース・10人以上区分) |
| 助成率 | 事業場内最低賃金1,000円未満:4/5、1,000円以上:3/4 |
他の補助金との最大の違い
業務改善助成金の独自性は次の3点に集約されます。
- 賃上げが助成の前提条件:賃上げを実施しなければ助成金は1円も支給されない
- 事業場単位で申請:法人単位ではなく事業場単位で申請するため、複数事業場を持つ企業は事業場ごとに別申請
- 差額要件がある:事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内の事業場のみが対象
この3点を押さえておかないと、ものづくり補助金やIT導入補助金と同じ感覚で動いてしまい、対象外になったり無駄な準備をしたりすることになります。
コース区分と助成上限額
業務改善助成金は、30円/45円/60円/90円の4コースに分かれており、賃上げ対象労働者数に応じて助成上限額が変動します。自社の人数規模と賃上げ計画を踏まえて、最適なコースを選択します。
コース別・助成上限額一覧
| 賃上げ対象労働者数 | 30円コース | 45円コース | 60円コース | 90円コース |
|---|---|---|---|---|
| 1人 | 30(60)万円 | 45(80)万円 | 60(110)万円 | 90(170)万円 |
| 2〜3人 | 50(90)万円 | 70(110)万円 | 90(160)万円 | 150(240)万円 |
| 4〜6人 | 70(100)万円 | 100(140)万円 | 150(190)万円 | 270(290)万円 |
| 7人以上 | 100(120)万円 | 150(160)万円 | 230万円 | 450万円 |
| 10人以上※ | 120(130)万円 | 180万円 | 300万円 | 600万円 |
※括弧内は事業場規模30人未満の優遇額 ※「10人以上」区分は特例事業者のみ適用 出典:業務改善助成金|厚生労働省
ポイント:
- 最大600万円を狙うには、特例事業者に該当したうえで90円コース+10人以上の賃上げが必要
- 事業場規模30人未満の小規模事業者は、6人以下の賃上げ区分で上限額が優遇される
- 労働者数は「賃上げ対象者の数」であり、事業場の総従業員数ではない
特例事業者とは
「10人以上」区分での助成上限額(90円コース最大600万円)を使うには、特例事業者に該当する必要があります。要件は次のいずれかです。
- 賃金要件:事業場内最低賃金が1,000円未満の事業場に係る申請を行う事業者
- 物価高騰等要件:申請前3か月間のうち任意の1月の利益率が、前年同期に比べて3%ポイント以上低下している事業者
加えて、物価高騰等要件に該当する特例事業者は、通常は対象外となる定員7人以上または車両本体価格200万円以下の乗用自動車・貨物自動車やパソコン・スマートフォン・タブレット等の端末と周辺機器(新規導入)も助成対象に含められます。
具体的な助成額シミュレーション
従業員18人のサービス業(事業場規模30人未満)で、事業場内最低賃金980円(地域別最低賃金950円、差額30円で50円以内要件を満たす)の事業者が、5人を1,070円(90円アップ)まで引き上げ、設備投資400万円を予定する場合:
- 助成率:事業場内最低賃金が1,000円未満のため 4/5
- 賃上げ額:90円コース
- 賃上げ対象者数:5人 → 4〜6人区分の助成上限270万円(事業場規模30人未満のため290万円)
- 設備投資400万円 × 4/5 = 320万円
- 上限290万円 vs 320万円 → 小さい方を適用 → 助成額:290万円
最大600万円を受給するには、特例事業者に該当したうえで、10人以上の労働者を賃上げ対象にして、90円コースで申請する必要があります。
対象経費と要件
助成上限額を引き出すには、「何を買えば対象になるか」と「どこまでが経費として認められるか」を理解しておくことが重要です。
対象経費の範囲
業務改善助成金の対象経費は、「生産性向上・労働能率の増進に資する設備投資等」であれば幅広く認められます。
| 経費区分 | 具体例 |
|---|---|
| 機械設備の導入 | 製造機械、厨房設備、美容機器など |
| コンサルティング導入 | 業務改善・生産性向上に関する外部コンサル契約 |
| 人材育成・教育訓練 | 外部研修、資格取得費用など |
| 車両(特例対象) | 定員7人以上または本体価格200万円以下の乗用自動車・貨物自動車 |
| 端末機器(特例対象) | PC、スマートフォン、タブレット等(新規導入に限る) |
車両および端末機器は、物価高騰等要件に該当する特例事業者のみが対象にできます。通常の事業者は車両・PC等を助成対象として申請できない点に注意してください。
対象外経費
- 交付決定前に契約・発注した経費:事業場内最低賃金の引上げや設備投資等は、これから実施するもののみが助成の対象
- 事業場内最低賃金の引上げに直接関係しない経費
- エアコンなど、職場環境改善目的の経費(生産性向上に直結しないもの)
特に「交付決定前の発注はNG」というルールは、ものづくり補助金・IT導入補助金と共通であり、忘れがちな落とし穴です。業者の営業トークで先行契約を迫られても、必ず交付決定を受けてから動き始めてください。
支給対象事業者の要件
業務改善助成金の支給対象になるには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 中小企業・小規模事業者:中小企業基本法上の中小企業に該当すること
- 差額要件:事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内であること
- 解雇・賃金引下げ等の不交付事由に該当しないこと
事業場内最低賃金とは
業務改善助成金で鍵になる「事業場内最低賃金」は、事業場で最も低い時間給を指します。ただし、業務改善助成金では雇入れ後6か月を経過した労働者の事業場内最低賃金を引き上げる必要があります。
アルバイト・パート・正社員の区別なく、雇入れ後6か月を経過した労働者全員の時給の中で最も低いものが事業場内最低賃金です。この定義を誤解すると、「雇用したばかりのパートを除いて集計したら実は事業場内最低賃金は別の金額だった」というミスにつながります。申請前に、給与計算担当者と一緒に全員の時給を棚卸しすることをお勧めします。
申請スケジュール【令和7年度】
令和7年度の業務改善助成金は、以下のスケジュールで受付けられました。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 申請受付開始 | 令和7年4月14日 |
| 申請受付終了 | 令和7年12月31日(終了済) |
| 事業実施期間 | 交付決定後〜事業完了期限まで |
| 事業完了期限 | 令和8年1月31日(やむを得ない理由がある場合は令和8年3月31日まで延長される場合あり) |
申請から事業完了までの時間軸
交付申請から事業完了までの全体像は、次のように整理できます。
| 時期 | アクション |
|---|---|
| 申請前 | 事業場内最低賃金の確認・コース選定・設備投資計画の検討・見積取得 |
| 受付期間内 | 都道府県労働局へ交付申請書提出 |
| 提出後 | 審査・交付決定 |
| 交付決定後〜令和8年1月31日 | 設備導入・賃金引上げ実施・実績報告 |
予算枠には限りがあるため、受付開始後の早期申請が望ましい運用になっています。
申請から受給までの流れ
交付申請から補助金受給までの全体像を把握しておくことで、準備の漏れを防げます。
STEP1:事業場内最低賃金と地域別最低賃金を確認
- 事業場内最低賃金:事業場で最も低い時間給(雇入れ後6か月以上経過した労働者が対象)を給与計算データから確認
- 地域別最低賃金:厚生労働省の地域別最低賃金一覧で、事業場所在地の金額を確認
- 差額確認:事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内であること
STEP2:コースを決定する
賃上げ対象者の人数と、事業場内最低賃金の水準から、最適なコース(30円/45円/60円/90円)を選びます。
- 賃上げ原資に余裕がある場合:90円コースで高い助成上限額を狙う
- 少額の賃上げで済ませたい場合:30円コースから検討する
- 事業場内最低賃金が1,000円未満:助成率4/5を最大限活用できる
- 10人以上を賃上げ対象にしたい場合:特例事業者要件(賃金要件または物価高騰等要件)に該当するか確認
STEP3:設備投資計画を立てる
助成対象経費として何を購入するかを決め、見積を取得します。審査上、相見積もりを求められるケースがあるため、複数社からの見積取得を推奨します。
STEP4:事業計画書を作成
業務改善助成金の事業計画書では、以下を定量的に示す必要があります。
- 生産性向上の見込み:導入設備により、どの業務が何時間短縮されるか
- 賃上げ原資の確保計画:生産性向上分が賃上げにどう回るか
- 賃上げの持続可能性:単発ではなく恒常的な賃上げであること
STEP5:都道府県労働局へ交付申請書を提出
申請書類は、事業場所在地を管轄する都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に提出します。提出書類の詳細は、都道府県労働局の案内または厚生労働省の公式ページに掲載されている交付申請マニュアルを確認してください。
STEP6:交付決定通知を受ける
審査を経て交付決定通知を受け取ってから、設備発注・賃上げ実施に着手します。交付決定前の契約は補助対象外になるため、見積書は「未発注」の状態で提出してください。
STEP7:設備導入と賃上げの同時実施
交付決定後に、設備を契約・導入し、同時に賃金引上げを実施します。賃上げは就業規則または賃金規程を改定し、従業員に通知・説明することが求められます。
STEP8:実績報告書を提出
事業完了後に、実績報告書を都道府県労働局に提出します。
主な添付書類:
- 設備購入の領収書・振込証明
- 改定後の賃金台帳
- 改定後の就業規則または賃金規程
STEP9:確定通知・助成金振込
実績報告書の審査後、確定通知が届き、指定口座に助成金が振り込まれます。助成金は後払いのため、設備費用は一旦自社で立て替える必要があります。
他の補助金との使い分け
業務改善助成金は、他の補助金と同時併用できない経費もあれば、併用が可能なケースもあります。投資内容と賃上げの有無で最適な制度を選びましょう。
| 投資内容・目的 | 最適な補助金 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 賃上げと同時の生産性向上投資 | 業務改善助成金 | 最大600万円(特例事業者) |
| ITツール(会計・受発注・業務管理等)の導入 | IT導入補助金 | 制度・枠により異なる |
| カタログ掲載の省力化製品導入 | 省力化投資補助金(カタログ注文型) | 制度・枠により異なる |
| カスタム自動化設備・システム構築 | 省力化投資補助金(一般型) | 制度・枠により異なる |
| 革新的な新製品・新サービスの開発 | ものづくり補助金 | 制度・枠により異なる |
業務改善助成金の独自ポジションは、「賃上げを条件にする代わりに、投資の革新性や事業の革新性は問われない」という点にあります。ITツール導入のためのPCや、製造現場の既存機械の更新など、他の補助金では「革新性がない」として対象外になるような地味な投資も、業務改善助成金なら対象になる可能性があります。
他の補助金との併用可否
原則:同一の経費に対して複数の補助金を重複して受給することはできません。ただし、異なる経費であれば併用可能です。
実務例:
- 製造機械 → 業務改善助成金(90円コース、助成率4/5)
- IT会計ソフト → IT導入補助金
- 革新的な新製品開発費 → ものづくり補助金
この3つを同一企業が同時に活用することは制度上可能です。ただし、労働局・経産省・中小機構のそれぞれと別々のスケジュールで動く必要があり、書類作成の手間は3倍になるため、自社のリソースと相談して判断してください。
採択率を上げるポイント
業務改善助成金は、ものづくり補助金・IT導入補助金に比べると事業計画の革新性を厳しく問われない分、要件を満たして書類を正確に整えれば採択されやすい制度です。採択を確実にするには、以下のポイントを押さえてください。
ポイント1:受付開始直後に申請する
例年、申請が増加する時期には審査に時間がかかる傾向があります。受付開始直後の提出を目標に、事業計画書・見積・賃金引上げ計画を揃えておくことが、採択確度と入金タイミングを両面で改善する基本戦略です。
ポイント2:生産性向上と賃上げの因果関係を明記する
業務改善助成金の事業計画書で最も重視されるのは、「導入する設備によって生産性が上がり、その分が賃上げ原資に回る」という論理の一貫性です。
- NG例:「この機械を入れれば便利なので助成金を申請したい」
- OK例:「この機械で1日あたり2時間の工数削減 → 月間40時間 → 時給換算で○万円の人件費余力 → これを時給90円アップの原資に充当」
定量的な時間・金額の積算が、審査担当者に説得力を持って伝わります。
ポイント3:持続可能な賃上げであることを示す
単年だけ賃上げして翌年下げるような「見せかけの賃上げ」は、「就業規則改定による恒常的な制度変更でない」として認められにくくなります。就業規則または賃金規程の改定を前提に計画を組んでください。
ポイント4:労働局との事前相談を活用する
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)は、申請前の事前相談を受け付けています。申請前に、コース選定・対象経費の妥当性・事業計画書の書き方を事前相談しておくと、書類の差し戻し・修正のリスクを大幅に減らせます。
ポイント5:特例事業者要件の該当可否を早めに確認する
10人以上の賃上げや車両・PC等を対象にしたい場合、特例事業者要件(賃金要件または物価高騰等要件)に該当するかが鍵になります。利益率の比較検証や事業場内最低賃金の算定を早めに済ませておくと、申請可能な助成上限額や対象経費の設計が具体化しやすくなります。
業種別の活用パターン
業種別に、業務改善助成金の活用パターンを整理します。
製造業:既存機械の更新・IoT化
- 典型ケース:加工機械の更新、検査工程の自動化、IoT稼働監視システム導入
- 推奨コース:60円〜90円コース
- 賃上げ対象:現場オペレーター・検査担当
建設業:原価管理・勤怠管理のデジタル化
- 典型ケース:工事原価管理ソフト、勤怠管理システム
- 推奨コース:30円〜60円コース
- 賃上げ対象:現場監督補助・事務スタッフ
- ポイント:PC・タブレットを導入したい場合は、物価高騰等要件の特例事業者に該当するかを確認
介護業:記録業務のデジタル化・送迎効率化
- 典型ケース:介護記録システム、勤怠管理
- 推奨コース:30円〜45円コース
- 賃上げ対象:介護職・看護職
💡 関連記事:介護施設の業務改善ガイド|記録業務を効率化して人材定着率を高める方法(公開予定)
サービス業:POSレジ・予約管理・顧客管理
- 典型ケース:POSレジ、予約管理システム、CRMソフト
- 推奨コース:30円〜60円コース
- 賃上げ対象:店舗スタッフ
物流・運送業:配車システム・車両(特例対象)
- 典型ケース:配車システム、車両(物価高騰等要件の特例対象時)
- 推奨コース:60円〜90円コース
- 賃上げ対象:ドライバー・倉庫スタッフ
- ポイント:物価高騰等要件の特例事業者に該当すれば、定員7人以上または本体価格200万円以下の乗用自動車や貨物自動車も対象にできる
よくある質問(FAQ)
Q. 業務改善助成金は個人事業主でも申請できますか?
はい、申請できます。中小企業・小規模事業者の要件を満たしており、かつ労働者を雇用していれば個人事業主でも対象です。ただし、労働者がいない1人事業主は対象外です。
Q. 交付決定前に設備を購入してしまいました。補助対象になりますか?
いいえ、補助対象外になります。業務改善助成金は、事業場内最低賃金の引上げや設備投資等はこれから実施するものが対象と明示されています。交付決定前の契約・発注・支払いは認められません。
Q. 業務改善助成金とIT導入補助金は併用できますか?
異なる経費であれば併用可能です。たとえば、製造機械は業務改善助成金、会計ソフトはIT導入補助金、という使い分けができます。ただし、同一の経費に対する重複受給は不可です。
Q. 車両(トラック等)やPCは対象になりますか?
原則として対象外ですが、物価高騰等要件に該当する特例事業者に限り、「定員7人以上または車両本体価格200万円以下の乗用自動車」「貨物自動車」「PC・スマートフォン・タブレット等の端末と周辺機器(新規導入)」が対象になります。
Q. 複数の事業場がある場合、まとめて申請できますか?
いいえ、事業場ごとに別申請になります。助成上限額も事業場単位で判定されます。複数事業場で業務改善助成金を活用したい場合は、事業場ごとに計画を立てて別々に申請する必要があります。
Q. 事業場内最低賃金はアルバイト・パートも含めますか?
はい、含めます。ただし、業務改善助成金で対象となるのは雇入れ後6か月を経過した労働者の中で最も低い時給です。雇入れ直後の労働者は事業場内最低賃金の算定対象から除外されます。
Q. 「10人以上」区分はどの事業者でも使えますか?
いいえ、特例事業者のみが使えます。特例事業者は、①事業場内最低賃金が1,000円未満(賃金要件)、または②申請前3か月間のうち任意の1月の利益率が前年同期比で3%ポイント以上低下している(物価高騰等要件)のいずれかに該当する事業者です。
Q. 事業完了期限はいつですか?
令和7年度の交付決定を受けた場合、事業完了期限(賃金引上げ・設備導入・代金支払の完了)は令和8年1月31日です。やむを得ない理由があれば、令和8年3月31日まで延長される場合があります。
まとめ:業務改善助成金は「賃上げと同時の生産性投資」を狙う制度
本記事では、令和7年度の業務改善助成金について、制度概要から4コースの構成、助成上限額、申請スケジュール、申請手順までを解説しました。最後に要点を整理します。
業務改善助成金とは、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げ、生産性向上のための設備投資等を行った中小企業・小規模事業者に対して、設備投資費用の一部を助成する厚生労働省の制度です。
令和7年度の制度骨格:
- コースは30円/45円/60円/90円の4コース
- 助成率は事業場内最低賃金1,000円未満で4/5、1,000円以上で3/4
- 事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額50円以内の事業場が対象
- 助成上限額は最大600万円(特例事業者・90円コース・10人以上)
- 申請受付は令和7年4月14日〜令和7年12月31日(終了済)、事業完了期限は令和8年1月31日
押さえておくべきポイント:
- 生産性向上→賃上げ原資確保→賃上げ実施の論理を定量的に事業計画に盛り込む
- 交付決定前の発注は補助対象外という原則を厳守する
- 特例事業者要件(賃金要件または物価高騰等要件)の該当可否で、使える区分・対象経費が大きく変わる
- 他の補助金との併用は異なる経費であれば可能
まずやることは、事業場内最低賃金(雇入れ後6か月を経過した労働者の最低時給)と地域別最低賃金の差額を把握し、差額50円以内に収まっているかを確認することです。そのうえで、「30円・45円・60円・90円のどのコースなら賃上げ原資が確保できるか」を経理担当者と一緒にシミュレーションし、特例事業者要件に該当するかも併せてチェックしてください。
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投稿者プロフィール

- ベイズマネジメント代表
- 中小企業診断士・事業承継士・属人化解消コンサルタント|マニュアル制作会社に13年勤め、300種類以上の業務マニュアルの制作、ドキュメント管理システムの開発に従事。現在は中小企業の業務効率化・属人化解消を支援するコンサルタントとして独立。マニュアル整備による教育の自動化やIT導入による生産性向上で、年間640時間の残業削減を実現した支援実績を持つ。
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